どんな仕事でも、特に⼈形を作りあげていく⼯程は特に、⻑い間携わっていくうちにおのずと蓄積してくる物があります。
まずテーマがあり、それを実現するために資料を調べてアイデアを考えます。
この後、実際の⼿仕事にかかるのですが、こういった⼀連の流れの中でいろんな事を思いつきます。
それを作品に表現していくなかで、さらに⾃分なりのテーマが広がり深まっていくような気がします。
具体的には本サイトの⼩⽂で紹介していきたいと想いますが、作品とあわせて⽬にとめてもらえれば幸いです。
物を表現するさいに最も⼤切な事はなんだろうと考えたことがあります。
技術︖アイデア︖テーマの内容はもちろんですが、⾃分なりのイメージが⽴ち上がる事こそが⼀番⼤切なことではないかと思うのです。
対象について、事前に資料を読み込んでイメージの⾻格を作り、まず頭の中で映画の⼀場⾯のように登場させる。
この時、テーマの理解が深まるほど「らしさ」に雰囲気が醸し出され「味」が出てきます。
ここに表⽰している「関⽻」作品⼆点には、六年の歳⽉が流れており、この間に知識も増え理解が深まったぶん、⾃分なりのイメージが⽴ち上がり、表情や動きを作り込む余裕ができたように思います。
この、思いどおりの表情や動きを作り込む過程は、全体の中で⼀番気⾻が折れると同時に、⼀番楽しいところでもあります。
『関⽻、五関六将破り』胡彩陶彫⼈形
⼀品作 釉薬部分仕上げ ⾼さ69.0cm
演劇的にならない程度に京劇の雰囲気を取り⼊れました。
つまり、私の仕事の中核は、頭の中⾝を、⼿に触れる現実にしたいという欲求なわけです。
この欲求は、⼈形の「味」をより⼀層醸し出すために、年⽉という「酒樽」のなかで、テーマの醗酵と熟成を促し続けていくのです。
⼀⽅で、新鮮なアイデアは、惜しまず、井⼾⽔のように汲み出して、⽬前の作品に応じて使い切り、次回はまた新しい事を考えるくらいのほうが、作品に新しい展開が⽣まれている事が多いと思います。
『関⽻雲⻑』胡彩陶彫⼈形
⼀品作 釉薬部分仕上げ ⾼さ51.0cm
初期の作品ですが愛着があります。
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