「天平工房」は、江戸川時代後期に出来た200年の古民家を、工房・ギャラリー・住居として改装したものです。
かつての「糸島」半島は、名前の通り海が入り組んだ島のような状態で、
江戸時代の干拓事業により、ほぼ現在の海岸線になったようです。
西原家(屋号:綿屋)は、糸島の海に面した、唐津街道の宿場町であった前原で、
米、麦、櫨(ハゼ)の実の集荷や醸造業、呉服などさまざまな事業を行い繁栄しました。
「天平工房」は、この西原家の本家の建物の一部ということになります。
福岡藩の財政を支えた時期もあるという豪商だけあり、屋根組の材料ひとつとっても貴重なものです。
大工の棟梁の書いた墨字が、「梁」にはっきり残っていますね。